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Charlotte's Web 7
7.わるい知らせ

日がたつにつれて、ウィルバーはシャーロットがますますすきになっていきました。シャーロットは、虫がふえるとこ
まったことになるといいましたが、ほんとうにそうかもしれません。農場には、ハエのことをよくいう者は、ほとんど
いませんでした。ハエは、迷惑がられていました。雌牛はハエをきらっていました。馬はハエを目の敵にしていました
。羊はハエを憎んでいました。ザッカーマンのおじさんとおばさんは、ハエのことでいつも文句をいい、家には網戸を
つけていました。

ウィルバーは、シャーロットのやり方はすばらしいと思いました。獲物はどれも食べるまえにねむらせるというところ
は、とくに気に入りました。

「ほんとうに考えが深いんだね、シャーロット」とウィルバーはいいました。

「ええ、わたしはいつも麻酔を打つのよ。そうすれば、痛みを感じないでしょ。ちょっとしたサービスよね」と、シャ
ーロットは、ひびきのいい、あまい声でいいました。

ウィルバーは、日一日と大きくなっていきました。たっぷりした食事を1日に三回とっていました。そして、うとうと
と楽しい夢を見ながら長いことねそべっていました。ウィルバーは健康で、体重もうんとふえました。ある昼さがりの
こと、ファーンがいすにすわっているとき、いちばん年上の羊が納屋に入ってきて、ウィルバーのへやに顔をだしまし
た。

「あら、こんにちは。あんた、だいぶん太ったみたいだね」と、羊のおばさんはいいました。

「うん、そうらしいね。ぼくくらいの年なら、どんどん太るのはいいことだよ」と、ウィルバーはこたえました。

「だけど、ちっともうらやましくはないね。あんた、どうして太らされてるか、わかってるんだろ?」

「ううん」と、ウィルバー。

「まあ、わるい知らせをひろめたくはないんだけど」と、羊はいいました。「じつは、太らせておいて、ころすつもり
なのさ。」

「ええ、なんだって?」ウィルバーはさけびました。いすにこしをおろしていたファーンも身をこわばらせました。

「ころすんだよ。あんたは薫製のベーコンやハムになるんだ」と、羊のおばさんはつづけました。「さむい季節になっ
たらすぐに、若いブタはみんなころされるのさ。あんたたちをクリスマスにころそうっていう計画が毎年あってね。ラ
ーヴィーも、ザッカーマンも、ジョン・エラブルも、みんなで共謀してるんだ」

「エラブルさんが?ファーンのお父さんもなの?」と、ウざルバーはすすり泣きました。

「そうさ。ブタをつぶすときは、みんなで手つだうんたよ。わたしはこの年になるまでに、毎年毎年おなじことを、こ
の目で見てきたんだからね。エラブルは、22口径の銃を持ってきて…」

「やめてよ!」ウィルバーは大声でいいました。「ぼく、死にたくないよ!だれかたすけて!たすけて!」

ファーンが立ちあがろうとしたとき、声がきこえました。

「しずかにしてよ、ウィルバー!」シャーロットの声でした。羊とウィルバーがおそろしい話をしているのをきいてい
たのです。

「しずかになんかできないよ」ウィルバーは、いったりきたりしながら、さけびました。

「ころされたくないもん。死にたくないもん。シャーロット、羊のおばさんがいったことはほんとうなの?さむい季節
になったら、ぼくはころされちゃうの?」

シャーロットは、考えこむように網をひっぱりながらいいました。

「そうね、羊のおばさんは、この納屋で長年くらしているからね。春に生まれた子ブタがやってきては、またいなくな
るのを何度も見てきたのよね。だから、あなたをころす計画があるというなら、そうなんでしょうよ。でも、とっても
きたない計画だわ。人間って、なんて思いやりがないんでしょう!」

ウィルバーは、ワアワア泣きました。

「ぼく、死にたくないよう。ぼく、生きていたいよう。居心地のいい堆肥の上で、友だちにかこまれて生きていたいん
だよう。すてきな空気を吸って、すてきなお日さまに照らされていたいんだよう」

「たしかにあんたは、すてきな大さわぎをやらかしてるよ」と、羊のおばさんはかみつくようにいいました。

「ぼく、死にたくない!」ウィルバーはキイキイ悲鳴をあげながら、地面につっぷしました。

そのとき、シャーロットがきっぱりといいました。

「死ぬようなことにはならないわ」

「ええっ?ほんとなの?だれがたすけてくれるの?」と、ウィルバーがききました。

「わたしよ」と、シャーロット。

「どうやって?」

「それはお楽しみ。でも、命はたすけてあげるから、すぐにしずかにしでちょうだい。子どもっぼく泣きわめいたって
、なにもはじまらないのよ。さあ、泣くのはやめて!ヒステリーにはがまんできないの」

英文のみです。

日本語訳のみです。
7.わるい知らせ

日がたつにつれて、ウィルバーはシャーロットがますますすきになっていきました。シャーロットは、虫がふえるとこ
まったことになるといいましたが、ほんとうにそうかもしれません。農場には、ハエのことをよくいう者は、ほとんど
いませんでした。ハエは、迷惑がられていました。雌牛はハエをきらっていました。馬はハエを目の敵にしていました
。羊はハエを憎んでいました。ザッカーマンのおじさんとおばさんは、ハエのことでいつも文句をいい、家には網戸を
つけていました。

ウィルバーは、シャーロットのやり方はすばらしいと思いました。獲物はどれも食べるまえにねむらせるというところ
は、とくに気に入りました。

「ほんとうに考えが深いんだね、シャーロット」とウィルバーはいいました。

「ええ、わたしはいつも麻酔を打つのよ。そうすれば、痛みを感じないでしょ。ちょっとしたサービスよね」と、シャ
ーロットは、ひびきのいい、あまい声でいいました。

ウィルバーは、日一日と大きくなっていきました。たっぷりした食事を1日に三回とっていました。そして、うとうと
と楽しい夢を見ながら長いことねそべっていました。ウィルバーは健康で、体重もうんとふえました。ある昼さがりの
こと、ファーンがいすにすわっているとき、いちばん年上の羊が納屋に入ってきて、ウィルバーのへやに顔をだしまし
た。

「あら、こんにちは。あんた、だいぶん太ったみたいだね」と、羊のおばさんはいいました。

「うん、そうらしいね。ぼくくらいの年なら、どんどん太るのはいいことだよ」と、ウィルバーはこたえました。

「だけど、ちっともうらやましくはないね。あんた、どうして太らされてるか、わかってるんだろ?」

「ううん」と、ウィルバー。

「まあ、わるい知らせをひろめたくはないんだけど」と、羊はいいました。「じつは、太らせておいて、ころすつもり
なのさ。」

「ええ、なんだって?」ウィルバーはさけびました。いすにこしをおろしていたファーンも身をこわばらせました。

「ころすんだよ。あんたは薫製のベーコンやハムになるんだ」と、羊のおばさんはつづけました。「さむい季節になっ
たらすぐに、若いブタはみんなころされるのさ。あんたたちをクリスマスにころそうっていう計画が毎年あってね。ラ
ーヴィーも、ザッカーマンも、ジョン・エラブルも、みんなで共謀してるんだ」

「エラブルさんが?ファーンのお父さんもなの?」と、ウざルバーはすすり泣きました。

「そうさ。ブタをつぶすときは、みんなで手つだうんたよ。わたしはこの年になるまでに、毎年毎年おなじことを、こ
の目で見てきたんだからね。エラブルは、22口径の銃を持ってきて…」

「やめてよ!」ウィルバーは大声でいいました。「ぼく、死にたくないよ!だれかたすけて!たすけて!」

ファーンが立ちあがろうとしたとき、声がきこえました。

「しずかにしてよ、ウィルバー!」シャーロットの声でした。羊とウィルバーがおそろしい話をしているのをきいてい
たのです。

「しずかになんかできないよ」ウィルバーは、いったりきたりしながら、さけびました。

「ころされたくないもん。死にたくないもん。シャーロット、羊のおばさんがいったことはほんとうなの?さむい季節
になったら、ぼくはころされちゃうの?」

シャーロットは、考えこむように網をひっぱりながらいいました。

「そうね、羊のおばさんは、この納屋で長年くらしているからね。春に生まれた子ブタがやってきては、またいなくな
るのを何度も見てきたのよね。だから、あなたをころす計画があるというなら、そうなんでしょうよ。でも、とっても
きたない計画だわ。人間って、なんて思いやりがないんでしょう!」

ウィルバーは、ワアワア泣きました。

「ぼく、死にたくないよう。ぼく、生きていたいよう。居心地のいい堆肥の上で、友だちにかこまれて生きていたいん
だよう。すてきな空気を吸って、すてきなお日さまに照らされていたいんだよう」

「たしかにあんたは、すてきな大さわぎをやらかしてるよ」と、羊のおばさんはかみつくようにいいました。

「ぼく、死にたくない!」ウィルバーはキイキイ悲鳴をあげながら、地面につっぷしました。

そのとき、シャーロットがきっぱりといいました。

「死ぬようなことにはならないわ」

「ええっ?ほんとなの?だれがたすけてくれるの?」と、ウィルバーがききました。

「わたしよ」と、シャーロット。

「どうやって?」

「それはお楽しみ。でも、命はたすけてあげるから、すぐにしずかにしでちょうだい。子どもっぼく泣きわめいたって
、なにもはじまらないのよ。さあ、泣くのはやめて!ヒステリーにはがまんできないの」


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